株式会社 DAWN

共同研究共同研究・共同開発・学術発表 について

・<共同研究>アルミニウムによるコロナウイルスの不活化 - 市立岸和田市民病院
<共同研究>呼気に含まれるウイルスの検出 - 市立岸和田市民病院
<共同研究>アルミニウムによるコロナウイルスの不活化 - 市立岸和田市民病院

市立岸和田市民病院との共同研究「呼気に含まれるウイルスの検出」の試験中、ウイルスを不活化するアルミニウムを発見。弊社はアルミニウムガーゼを製作し研究に提供いたしました。入院中のコロナ陽性患者の同意の元、アルミガーゼの有効性の試験をおこない、アルミニウムガーゼが新型コロナウイルスを不活化することを確認。これらの結果により、アルミニウムガーゼは空気感染によるウイルス拡散を防止し、クラスターを抑える効果が期待できると考えられます。

・共同研究者
・株式会社ドーン 神奈川県伊勢原市
・市立岸和田市民病院 大阪府岸和田市 (医療機能評価機構認定・コロナ患者対応病院)

 ・研究名 「呼気中のウイルスを検出できるマスク」 

臨床試験では、呼気にウイルスが存在することを確認。更に新型コロナウイルスを不活化させるアルミニウム素材を発見いたしました。研究素材としてアルミニウムガーゼを追加提供。コロナ陽性患者に装着してもらい、アルミニウムガーゼがどのようにウイルスの侵入を防止するかを検査した結果、コロナウイルス(デルタ株、オミクロン株)を不活化することが確認できました。その時に使用したアルミガーゼを基に改良したフィルターが、ノンクラスターファーバーフィルター(NCF)です。

・論文

 共同研究でコロナウイルスの不活化を実証したデータは、世界中のパンデミックの抑止の一助になると考え、医学系学術誌へ論文を提出いたしました。 この研究成果は、独自の研究結果であり、新しい知見や最新の研究内容をまとめた、完全オリジナルな論文として認められ、スイスの世界最大のオープンアクセス出版社MDPI社が監修する、査読付き医学系感染症論文誌の「Infectious Disease Reports」誌に、原著論文として掲載されました。

・論文の詳細

ジャーナル名 :Infectious Disease Reports / 医学系感染症論文誌
論文の種別:原著論文/Article
タイトル:Aluminium Gauze Reduces SARS-CoV-2 Viral Load in Non-Woven Masks Worn by Patients with COVID-19
タイトル(和訳)"アルミニウムガーゼは、コロナの患者が着用する不織布マスクのウイルス量を低減"
発行日:2022年4月6日
出版物へのリンク:https://www.mdpi.com/2036-7449/14/2/30/htm

 

・共同研究内容

新型コロナの軽症患者29名に同意を得て、研究試験用マスクを装着してもらい、呼気を自然に液状化させて溜められるマスクの一部に、アルミニウム蒸着ガーゼを取り付けて、アルミニウムガーゼと、アルミニウムを取り付けていないコットンガーゼをそれぞれ検査。ガーゼの前後と溜めた呼気液を含む6箇所で、SARS-CoV-2を調べた。

・研究結果

①アルミニウム蒸着ガーゼの通過した呼気液はウイルスが検出されず、被験者は陰性となった。また、通常のガーゼを通過した呼気液と比較したところ、同ウイルスに対する不活化力が有意に高かった。

②コットンガーゼの前後(接触部)ではウイルスを確認。アルミニウムガーゼの前後では、ウイルスを確認できなかった。

③ガーゼ及びアルミのCT値比較をした所、有意な差を持ってアルミ側のCT値が高かった。  【 CT値はウイルスの増幅回数で高いほどウイルス量が少なく、低いほどウイルス量が多いという事を示す。 】 この検討でアルミの新型コロナウイルス殺菌性が確認出来た。

論文より引用:The Ct values of the N2 and E genes of SARS-CoV-2 were significantly higher in the aluminium gauze than in the cotton gauze.

翻訳:SARS-COV-2のN2遺伝子とE遺伝子のCt値は、綿ガーゼよりもアルミニウムガーゼの有意性が高かった。

 

論文より引用: Conclusion: Our study indicated that non-woven masks with an aluminium gauze may obstruct SARSCoV-2 transmission better than non-woven masks with cotton gauzes would in clinical settings. 

翻訳: 結論 本研究により、アルミガーゼを用いた不織布マスクは、綿ガーゼを用いた不織布マスクよりも、臨床現場においてSARSCoV-2の感染を阻害する可能性があることが示唆された。 

 

 論文より引用:Discussion To the best of our knowledge, this is the first report investigating the efficacy of aluminium gauze in reducing SARS-CoV-2 RNA load in masks worn by patients with COVID-19 in clinical settings. Contact allergies to aluminium are rare (0.9%), and the safety of aluminium gauze is guaranteed Non-woven masks with aluminium gauze may be better for controlling the spread of SARS-CoV-2. 

翻訳:考察 我々の知る限り、これはアルミニウムの有効性を調査した最初の報告である。臨床現場でCOVID-19患者が着用するマスクのSARS-CoV-2 RNA負荷を減らすことができる。アルミニウムに対する接触アレルギーは 0.9%と稀であり、安全性は保証されています。 アルミニウムを使用した不織布のマスクは、SARS-CoV-2の感染拡大を抑制するのに適している可能性がある。

 ※本研究結果の詳細は、論文本文をご覧ください。

・本研究の結論

① 呼気にウイルスが存在することを確認
② アルミニウムがウイルスを不活性化
③ ウイルスの拡散防止の可能性を示唆 

これまで課題とされていたマスク機能に、ウイルスの不活化機能を加えることが可能となり、空気感染による拡散防止、クラスター対策に極めて効果的だと考えられます。

 

医療機能評価の認定とは
病院が組織的に医療を提供するための基本的な活動(機能)が、適切に実施されているかどうかを評価する仕組みです。国民に適切で質の高い医療を保証するために、平成7年に設立された「財団法人日本医療機能評価機構(厚生労働省認定)」などの第三者機関が、病院などの医療機関に対する審査を行い、その質を評価するものです。

 

MDPI  とは

MDPIは本社をバーゼル(スイス)に置く世界最大のオープンアクセス出版社で、年間の出版論文総数は2020年には16万報を超え、世界最大のオープンアクセス出版社となった。取り扱う分野は医学、自然科学、工学、社会科学など多岐にわたり、2020年末時点で300以上の査読済みオープンアクセスジャーナルを出版している。 https://www.mdpi.com/

原著論文/Article  とは

原著論文とは、新しい知見や最新の研究内容などをまとめて発表したもので、基本的に査読が行われてから学術雑誌などに掲載されます。著者独自の研究および研究結果である必要があり、論文を投稿する際は他の雑誌にも掲載・投稿がされていない未発表のものでなければいけません。英語で、Original Articleと呼ばれるように、完全オリジナルの論文で、一般的に「一次文献」と呼ばれます。

 原著論文で取り扱われる問題は基本的に1つで、それに関する研究内容と結論が明確に記載される必要があります。取り扱われている問題に対するリサーチや実験とその結果、そして方法(Methods)は客観的に述べられ、その方法と結果は再現性を持たなければいけません。査読の過程において査読者が再現性がないと判断を下した場合、その論文は却下され、掲載されることはまずありません。ちなみに、再現性とは、その研究を論文に記載されている通りに再現した場合、同じ結果が得られることを指します。もちろん新しい知見や研究内容を発表する論文ですので、再現性の有無が論文の質を決めます。

出典:Genius Plus https://genius.jp.net/proofreading_25